栄養

食事法の名前より重要な数字は体重1kgあたりタンパク質1.7〜2.0g

要点

管理栄養士が男性に勧めた6つの食事法のうち、筋成長と回復を目標とする人に具体的な数字を示したのは1つだけで、その数字は1日あたり体重1kgにつきタンパク質1.7〜2.0gである。80kgのリフターなら1日136〜160g、60kgなら102〜120gになる。残りの5つはその総量をどの形で盛るかの選択肢なので、食事法の名前を決める前に、その名前でこの数字を満たせるかを先に確認するのが順序だ。

管理栄養士に「男性に最も良い食事法は何か」と尋ねると、最初に返ってくる答えは「ない」だった。目標別に問い直してようやく6つの候補が出てきて、そのうち筋成長と回復を狙ったものは1つだった。そしてその1つだけが数字を持っている — 1日あたり体重1kgにつきタンパク質1.7〜2.0gである。

数字に置き換えるとこうなる。80kgなら1日136〜160g70kgなら119〜140g60kgなら102〜120g。食事法を選ぶ作業は、この総量を毎日満たせるかという一点に還元される。

「良い食事」はどう定義されたか

栄養士が挙げた質の高い食事の条件は入手しやすく、多様で、タンパク質が十分で、植物性中心で、一貫していることだった。色とりどりの果物と野菜、食物繊維、オメガ脂肪が入っている状態を指す。逆に「改善の余地がある食事」の特徴として挙がったのは、栄養密度の高い食品への接近性の低さ、栄養知識の不足、そしてタンパク質摂取の一貫性の欠如と添加糖・超加工食品の過多だった。ここでもタンパク質は量ではなく一貫性の問題として指摘されている。

6つのうちどの器が1.7〜2.0g/kgを盛れるか

  • パフォーマンス・バランス型 — 1.7〜2.0g/kgを直接明示し、1日の中で熱量とマクロを戦略的に配分し、抗炎症性の食品を前に置く。漸進的過負荷のある筋力プログラムと睡眠・ストレス管理を前提とする点で、リフターに最も直接的だ。
  • 地中海式 — 魚、卵、オリーブオイル、全粒粉パンが中心で、設計上タンパク質は主役ではなく付け合わせである。そのまま従うと目標に届かないため、魚と卵の比重を意識的に上げる必要がある。
  • フレキシタリアン(準菜食) — 豆、ナッツ、全粒穀物、野菜が中心で、たまに肉を許容する。微量栄養素と食物繊維に有利で2型糖尿病・心疾患リスクの低下と結びつくが、タンパク質の総量は別に数える必要がある。
  • 間欠的ファスティング — 食べる時間帯を狭める方式。夜に食べすぎる人には、日中を我慢させずに余剰熱量だけを削るので有効だが、窓が狭いほど1日140g前後のタンパク質を分けて盛るのが難しくなる。
  • ボリューメトリクス — スープ、シチュー、チリ、サラダで液体の比重を上げて熱量密度を下げる方式だ。皿は大きく熱量は低く、器具を使ってゆっくり食べることになる。減量期には強力だが、増量期にはちょうど逆に働く。
  • 世界の料理を回る型 — 複数の文化圏の料理を混ぜて微量栄養素の欠乏を埋める発想で、コレステロール、血圧、体重といった指標に有利だと示されている。

では何を選ぶか

カンザスシティ・チーフスのスポーツ栄養士だったレスリー・ボンチの基準が実用的だ — 人は「なぜ」を知って初めて試すし、長く続けるには美味しくなければならない。つまりタンパク質の総量は固定された制約であり、器は自分が何年も続けられるほうを選ぶ問題である。継続性そのものは続けられる食事に、熱量密度の扱い方はリフターの熱量密度にまとめてある。

記録の仕方もここで分かれる。マッスルインデックスに食事法の名前は現れない。指数はビッグ3の1RMと体重、年齢、身長だけで計算されるので、食事が残す痕跡は総量が生んだ筋力と体重の変化だけだ。だからログに書くのは「地中海式4週目」ではなく、1日のタンパク質gと体重、そしてビッグ3の記録である。8週も積めば、その食事法が自分に効いているかは名前ではなく曲線で見える。総量とタイミングの順序はタンパク質のタイミングと総摂取量にある。

この6つは管理栄養士の臨床的見解から出た一覧であり、無作為化比較試験で相互に比較された結果ではない。1.7〜2.0g/kgも一人の栄養士が示した範囲であり、腎疾患がある場合は判断が変わるため医師に相談すること。

よくある質問

リフターに最も良い食事法は何か?

管理栄養士の最初の答えは「1つには決められない」だった。ただし筋成長と回復を目標とした食事法には具体的な数字がついており、1日あたり体重1kgにつきタンパク質1.7〜2.0gである。この総量を満たせるなら食事法の名前は二次的だ。

体重80kgなら1日のタンパク質は何gか?

体重1kgあたり1.7〜2.0gの基準で1日136〜160gになる。同じ基準で70kgなら119〜140g、60kgなら102〜120gである。

地中海式で筋肉をつけられるか?

可能だが、そのまま従うとタンパク質が不足しやすい。地中海式は設計上タンパク質が主役ではなく付け合わせの位置にあるため、魚と卵の比重を意識的に上げて1kgあたり1.7〜2.0gに届かせる必要がある。

間欠的ファスティングはリフターに向くか?

夜に食べすぎる人には、日中を我慢させずに余剰熱量だけを削るので有効だ。ただし食べる窓が狭いほど1日140g前後のタンパク質を分けて盛るのが難しくなるので、目標の総量を先に決めてから窓の長さを決めるほうがよい。

ボリューメトリクスは増量にも使えるか?

方向が逆だ。ボリューメトリクスはスープやシチュー、サラダで液体の比重を上げて熱量密度を下げる方式なので、満腹感の割に熱量が低い。減量期には有利だが、増量期には必要な熱量を満たしにくくする。

出典: Men's Health

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