1セットでも効くが3セットのほうが良い — 初心者8週でベンチ19.8%、スクワット14.8%
要点
非トレーニングの男性34人が8週間、週2回、7種目を各最大10回行った研究で、1セット群も3セット群も筋力・パワー・形態の指標が改善した。ただし幅は3セット群のほうが大きく、大腿の筋横断面積+11.3%(1セットは約6〜8%)、ベンチプレス1RM+19.8%、スクワット1RM+14.8%で、垂直跳び(+6.4%)とヨーヨーテスト(+3.2%)の改善も明確だった。トレーニング初期にもボリューム依存の用量反応関係が存在するということだ。
「初心者は1セットで十分」と「最初から3セットはやるべき」という助言が並んで流通している。この研究は運動経験のない男性34人を1セット群(12人)、3セット群(11人)、対照群(11人)に無作為に割り付け、その問いを直接比較した。
プログラムは8週間、週2回。7種目を各最大10回行い、2つのトレーニング群の違いは種目あたりのセット数だけ — 1セットか3セットかだ。測定には体組成と四肢周径、握力、垂直跳び、20mスプリント、ヨーヨー間欠的回復テスト、メディシンボール投げ、そしてベンチプレスとスクワットの1RMが含まれた。
差はどれくらいついたか
筋肥大では3セット群が上回った。左右の大腿の筋横断面積が+11.3%増加し、1セット群は約6〜8%だった。
筋力でも3セット群が優位だった。ベンチプレス+19.8%、スクワット+14.8%。パフォーマンス面でも垂直跳び+6.4%、ヨーヨーテスト+3.2%と改善がより明確だった。
では1セットは意味がないのか
そうではない。ここが重要だ。1セット群も大半のパフォーマンス指標で中等度ながら有意な向上を示した。大腿の筋横断面積も6〜8%増えている。週2回、種目あたり1セットを8週間行った結果だ。
この2つを併せて読めば結論は明確になる。トレーニング初期にもボリューム依存の用量反応関係が存在する。セットを足せば多く得られるが、少なくても得られるものがないわけではない。
参加者は運動経験のない若年男性34人だ。トレーニング歴のある人や他の集団にそのまま移すことはできない。訓練された人にはおおむねより多くのボリュームが必要になる。
実際にどう使うか
- 本当に時間がない日 — 種目あたり1セットでも、飛ばすよりは確実に良い。8週間で筋横断面積6〜8%はゼロではない。
- 基本設定 — 種目あたり3セット。同じ8週間で筋力と筋肥大の両方でより大きな幅を作る。
- 頻度 — この研究の週2回は出発点として十分だ。7種目×3セットを週2回なら現実的な分量になる。
筋力スコアとの関係
この研究は相対筋力スコアを構成する2種目を直接測定している点でとくに有用だ。8週間でベンチプレス19.8%、スクワット14.8%上がったということは、始めたばかりの人が最初の2か月でスコアを大きく動かせるということだ。
だからこそ開始時点の記録を残すことが重要になる。初心者期の上昇幅はその後のどの時期より大きく、その区間を記録なしで通り過ぎると、あとで比べる出発点が消える。計算機はログイン不要なので、最初のセッションの前に一度入れておけばいい。ボリュームをさらに増やすかどうかは高ボリューム対高強度に続く。
よくある質問
初心者はセットをいくつ行うべきか?
非トレーニングの男性34人を対象とした8週間の研究で、種目あたり3セット群が1セット群より筋横断面積(+11.3%対6〜8%)、ベンチプレス(+19.8%)、スクワット(+14.8%)のすべてで大きく向上した。ただし1セットでも大半の指標で有意に改善した。
1セットだけでも筋肉は増えるか?
増える。この研究で1セット群の大腿の筋横断面積は約6〜8%増加し、大半のパフォーマンス指標で中等度ながら有意な向上が見られた。週2回、種目あたり1セットを8週間行った結果だ。
この研究のプログラムはどんな構成か?
8週間、週2回、7種目を各最大10回行った。2つのトレーニング群の違いは種目あたりのセット数だけで、片方が1セット、もう片方が3セットだった。
トレーニング経験者にも同じ結果か?
そのままは当てはめにくい。この研究の参加者は運動経験のない若年男性34人であり、トレーニング歴のある人にはおおむねより多くのボリュームが必要になる。
初心者期に記録はどれくらい速く伸びるか?
この研究では8週間でベンチプレス1RMが19.8%、スクワット1RMが14.8%上昇した。初心者期の上昇幅はその後のどの時期より大きいため、開始時点の記録を残しておくとよい。
出典: PubMed