53歳の俳優のパワークリーンは最大重量ではなく15回できる重さだった
要点
53歳の俳優パトリック・ウィルソンは、Apple TV『ケープ・フィアー』のトレーニングシーンで約115ポンド(約52kg)のパワークリーンを15回反復した。本人は「演技をしたくなかった。15回できるものを選びたかった」と語っている。爆発的に挙げる種目は最大重量ではなく、最後の反復までバー速度が落ちない重さを選ぶのが原則で、パワークリーン・スナッチ・ジャンプ系はすべてこの基準に従う。
Apple TV『ケープ・フィアー』の汗だくのトレーニングシーンが話題になった。俳優のパトリック・ウィルソン(53歳)は、カメラのトリックも偽のプレートもなかったと明かしている。実際に挙げた重量は約115ポンド、日本の単位で約52kg、反復は15回だった。
重量を選んだ理由は明快だ。「演技をしたくなかった。15回できるものを選びたかった」。撮影の都合に聞こえるが、これは爆発系種目の重量選択の原則そのものでもある。
パワークリーンを最大重量でやらない理由
スクワットやデッドリフトで最後の反復が遅くなるのは正常で、それ自体が刺激になることもある。パワークリーンは違う。バーが遅くなった瞬間、鍛えようとしていた質が消える。クリーンの目的は短時間で大きな力を出すことであり、重すぎてバーがゆっくり上がるなら、それはもうパワーの練習ではなく中途半端なロウに近い。
だから爆発系の重量基準は1RMの割合ではなく速度が保てる上限だ。セット内で反復速度が目に見えて落ちたら、重量を上げるのではなくそのセットを切る方がよい。速度と負荷の関係はバー速度が教える強度にまとめてある。
15回はパワー練習として多すぎないか
撮影用という文脈を踏まえる必要がある。パワー練習の標準的な構成は1セット3〜5回で、反復が増えるほど後半の速度が落ちて効率が悪くなる。ウィルソンの15回は画に収める時間を稼ぐための選択であり、プログラムの推奨値ではない。ただし15回やってもフォームが崩れない重さを選んだ判断はそのまま学べる。
50代で種目構成はどう変わるのか
ウィルソンの経歴は『アクアマン』のオーム役のための増量、クロスフィット、最近のハイロックスと続く。その過程でマラソンや高強度中心から長寿と怪我の予防へ重心を移し、現在繰り返し使う種目はRDL、ローイング、プッシュアップだ。
- RDL — ヒンジ動作を残しつつ、脊柱への負担はデッドリフトより低い
- ローイング — 着地衝撃なしで有酸素を埋める
- プッシュアップ — 肩甲骨が自由に動く押す動作
共通点は種目を減らしたことではなく、同じ動作パターンを関節負担の低い版に置き換えたことだ。年齢に応じた種目選びは50代以降の種目選択と50代以降も強く鍛えるで扱っている。
パワークリーンは技術種目だ。キャッチ姿勢を習得しないまま重量を上げると、手首と肩の前側に負担が集中する。空のバーや軽いバーでラックポジションを先に作り、速度が保てる範囲でのみ重量を足す方が安全だ。
パワークリーンは筋力スコアに入るのか
直接は入らない。相対筋力スコアはスクワット・ベンチプレス・デッドリフトの1RMから計算されるため、クリーンは数字に反映されない。ただし無意味ではない。クリーンはデッドリフト上部で素早く力を出す能力を鍛え、その能力はデッドリフトの1RMに返ってくる。今の位置は計算機に3種目の1RMを入れれば確認できる。
よくある質問
パトリック・ウィルソンが『ケープ・フィアー』で挙げた重量は?
本人の推定で約115ポンド(約52kg)、反復は15回だった。カメラのトリックや偽のプレートは使っていないと明かしている。
パワークリーンの重量はどう決めるのか?
1RMの割合ではなく、バー速度が保てる上限で決める。セット内で反復速度が目に見えて落ちたら、重量を上げずにそのセットを切る。パワー練習の標準構成は1セット3〜5回だ。
パワークリーンを15回やってもよいのか?
パワー向上が目的なら勧めない。反復が増えるほど後半の速度が落ち、鍛えたい質がぼやける。15回できる重さを選ぶ判断自体は正しいが、実際のセットは3〜5回で切る方がよい。
50代ではどの種目に替えるべきか?
動作パターンは捨てず、関節負担の低い版に替える。デッドリフトの枠にRDL、ランニングの枠にローイング、ベンチプレスの横にプッシュアップという具合だ。種目数を減らすより、同じ動作の負担を下げる方が継続に有利になる。